北部アンデス高原の旅。ハイシーズンは
ワイナリー見学も可能な冬だったのですが、
夏の終わりの三月下旬でも十二分に楽しめました。
<北部アンデス高原>
ブエノスアイレスより空路で約三時間のサルタは、
ペルーやボリビアの銀をブエノスアイレスへ運ぶ
中継地点として栄えたという歴史を持っている。
従って、ここはアルゼンチン北部観光の拠点である。
アルゼンチン北部観光といえば、
世界三大瀑布の一つであるイグアスの滝を
眺めるのが定番であったが、近年は北西部の
アンデス高原にフォーカスを当てた
ツアーも多くなってきている。
南米のグランドキャニオンと称される
ウマワカ渓谷が世界遺産に登録されたからだ。
ウマワカ渓谷の旅は今回のメインイベントであり、
以下のような旅程でアンデス高原を回ることとした。
(一日目)
・ブエノスアイレス→サルタ
・サルタ市内観光
・サルタ泊
(二日目)
・雲の列車を追う
・白の世界:サリナス大塩湖
・標高4170メートルの山越え
・七色の丘の町:プルママルカ
・プルママルカ泊
(三日目)
・画家のパレット:マイマラ
・インカ文明の城跡:ティルカラ
・征服者の教会:ウキーア
・アドベ作りの都市:ウマワカ
・サルタ泊
(四日目)
・サルタ→ブエノスアイレス→カラファテ
サルタはアルゼンチン北西部観光の
起点となる都市で、街自体の見所も多い。
カテドラルのある広場を中心として
歴史的な建物が多く存在しており、
ヨーロッパの古い街並みを髣髴とさせる。
サルタ始発の雲の列車は、標高1187メートルから
4220メートルまでアンデス山脈を登り、
チリに至る路線であったが、現在は観光列車のみが
乾季に運行されている。その線路を途中まで
追いかけつつ、車はサリナス大塩湖に向かった。
白一色に覆われた広野は、まるで幻想の世界だった。
サボテンが散在する乾いた山脈を超え、
今度はウマワカ渓谷に向かう。
途中、車が標高4170メートルの経路最高点に
達したときには、空気の薄さを明確に感じた。
平時であれば吸気/止息/呼気のサイクルを
一分以上に伸ばすことが可能なのだが、
このときは止息が10秒と持たなかった。
ウマワカ渓谷最大の見所の一つである
七色の丘の町:プルママルカに到着したところで、
アンデス高原観光の初日はクライマックスを迎える。
数億年の時間が気まぐれに生んだ鮮やか色彩は、
大空の虹を憧れた大地が作った芸術作品に見えた。
翌日は、プルママルカより北の渓谷を巡る。
画家のパレットとの異名を持つ山肌に沿って
広がるマイマラの集落にはワイナリーもあり、
非常に良い赤ワインが作られている。
ティルカラは遺跡の町で、この地がクスコに至る
インカ道として栄えていたことを物語っていた。
征服者の教会があるウキーアは小さな集落で、
インディヘナの素朴な暮らしを感じられる。
教会に描かれた天使の絵画は、残酷な歴史の
象徴として冷たい迫力を持っていた。
最終目的地のウマワカは、石畳と日干し煉瓦
(アドベ)の街並みが特徴の街だが、
レストランで出された山の民らしい食事が、
エチオピア帰りの僕には一番印象的だった。
ウマワカからサルタに戻ったときには日も暮れ、
翌日の長い移動を考えると若干億劫になったが、
短い旅程で広いアルゼンチンを周遊するのだから
仕方が無い。アルゼンチン独自の品種である
トロンテスのワインを寝酒にして、眠りに就いた。
また遊びに来ます!!